電柱の上を通る電話線はなぜ太くなっていかないのか
結論
家庭から電柱に合流する電話線はわりと頻繁に地下(き線点)に潜っていくので、NTT電話局に近づいていくほど電柱の上が電話線まみれになっていったりはしない。
2021-02-23追記:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000212367.pdf
NTTと総務省の会議の資料らしきものにすごく分かりやすい図が載っていました。これを見れば疑問は完全に解消です。
各家庭からNTTの交換機まで1本1本電話線がつながっている
家から伸びる電話線(以後加入者線と呼びます)を観察してみると最寄りの電柱に向かっていると思います。
この間まで、電柱(以後架空と呼びます)に合流した加入者線は、多重化されて電話局の交換機までつながっているんだろうとなんとなく思っていました。
多重化というのは、1本のケーブルで1対1より多くの対で通信する技術のことです(例: 周波数多重. テレビの電波のように使う周波数を分けて通信する. 時分割多重. それぞれの対が順番を守って一定の短い間だけ通信するのを繰り返す.)。光ファイバー通信では多重化が行われていて、1本の光ファイバー(を分岐させたもの)で何世帯も(数百世帯くらい?)まかなわれています。
で、最近、NTT電話局まで続く加入者線はどうやって多重化されているんだろうと気になって調べてみたところ、どこにも多重化に 関する文献は見当たりませんでした。
どうやら家庭からNTT電話局までは多重化は行われず、電話交換機と加入者線は1本1本直接繋がっているらしいのです。
1対1なら、家々から架空に合流して束ねられる加入者線がどんどん増えて、電話局に近づくほど架空上のケーブルが太くなっていくはず。
なぜ架空は加入者線まみれにならないのか気になってしばらく架空を観察しに行きました。
加入者線は地下を通ってNTTにつながっている
いくつかの電柱を注意して見てみると、電柱の中にはときどき地中へと続く細いパイプがくっついているものがあり、クロージャ(端子函)で束ねられた加入者線が、パイプを通って地下に降りていくのが分かりました。
そのパイプの隣にはNTTのロゴのあるマンホールが。
なるほど、架空が加入者線まみれにならないのは地下空間を通っているからだったんですね。
だいたい以下のリンクのような感じで、配管の中を多数のケーブルが通っているようです。
これぞインフラですね(適当)
ちなみにガスや水道を含むこういった地下の配管については一般の人間にはあまり公開されておらず、近所の地中がどのようになっているかは業者のみぞ知るところとなっているようです。
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